「Meal Break」と 「Rest Break」について
カリフォルニア州が定めるMeal Break Law(勤務時の食事休憩)について説明します。まず、結論から言いますと、Meal Break Lawはカリフォルニア州でマネジメントに携わる上でとても重要な知識です。
『絶対に知っておくべき必要な知識』ですので必ず理解してください。
この法律では、「企業はNon Exempt Employee(Non Exemptとは?)に対し 、法律で決められた休憩時間を与えなければならない」という内容です。特に、カリフォルニア州の法律はFederal(連邦)の法律よりも従業員を守る側面が強く、企業側は従業員のスケジュールを管理し、休憩時間を与えることを徹底しなければいけません。
この法律は、Meal Break(食事休憩) と Rest Break(小休憩)の二つに分類されます。それでは、それぞれどのような特徴があるのか見ていきましょう。
【Meal Break(食事休憩)とは】
Meal Break は一日5時間以上働く従業員は食事休憩(30分)を与えられる権利です。
食事休憩の条件/California Meal Break Law Requirements
・もし一日5時間以上働く従業員がいる場合、30分のMeal Breakをとる権利があります。この30分休憩はUnpaid(企業に支払い義務はない)です。また、企業はMeal Break中に、従業員に対して一切の仕事を要求してはいけません。
これには一つ例外があり、勤務時間が5時間以上6時間未満の場合、従業員の同意があればMeal Breakを免除することが可能です。その場合は、Meal Breakの免除の同意書(Meal Break Waver form )にサインをして保管しておきましょう。
・もし一日10時間以上働く従業員がいる場合は、合計で60分の休憩を与える必要があります。30分のMeal Break と同様に例外があり、勤務時間が12時間未満の場合、従業員の同意があれば2回目のMeal Breakを免除することが可能です。ただし、1回目のMeal Breakは免除の対象にはならないので、必ず30分休憩は与えなけれいけません。
食事休憩の目安チャート/California Meal Break Law Chart
Hours on the Clock | Meal Breaks |
---|---|
0-5:00 hrs | 0 |
5:01-10:00 hrs | 1 |
10:01-15:00 hrs | 2 |
15:01-20:00 hrs | 3 |
20:01‐ hrs | 4 |
【Rest Break(小休憩)とは】
Rest Break は3.5時間以上働く従業員に対しての小休憩(10分)ルールです。
小休憩の条件/California Rest Break Law Requirements
・もし3.5時間以上働く従業員がいる場合、10分のMeal Breakをとる権利があります。この10分休憩はPaid(企業は支払う義務がある)です。また、企業はRest Break中に、従業員に対して一切の仕事を要求してはいけません。
・従業員は6時間以上の勤務で2回目のRest Break、さらに10時間以上の勤務で3回目のRest Breakをとる権利があります。
・従業員はRest Breakをスキップする権利があります。
食事休憩の目安チャート/California Meal Break Law Chart
Hours on the Clock | Rest Breaks |
---|---|
0-3:29 hrs | 0 |
3:30-6:00 hrs | 1 |
6:01-10 hrs | 2 |
10:01-14 hrs | 3 |
14:01-18 hrs | 4 |
18:01-22 hrs | 5 |
【Meal Break にRest Breakは含まれるか?】
結論から言うと、含まれません。企業はMeal Break とRest Breakは別々に提供しなければなりません。
9‐12時半 10分(Rest Break)
12‐14時 30分(Meal Break)
15時‐17時 10分(Rest Break)
8時間勤務のスタッフは、合計で50分の休憩をとる権利があります。
また、この従業員の実質の勤務時間はMeal Breakを除く7.5時間になり、この場合、企業は7.5時間分の時給を支払う形になります。
【まとめ】
日本と比較すると、カリフォルニア州では従業員への休憩の権利は明確に法律で守られています。Meal Break とRest Breakは、残業代(Overtime)の未払い問題などと同様、訴訟に発展する問題の一つです。マネジメントをする上で必要な知識となります。きちんと理解した上でマネジメントに取り組んでいきましょう。
この法律には例外もあり、日々法律の内容自体も変化しています。詳しくは弁護士に相談することをお勧めします。専門の弁護士のご紹介もできますので、ご興味がある方はお気軽にご連絡ください。